フードバンクポータル構想
フードバンクポータル構想とは?
食品ロス問題から日本の貧困家庭を救うフードバンクポータル構想
廃棄寸前食品でシングルマザー家庭を中心とする貧困家庭の家計を助け、食品ロスを大きく減らし、安心安全な社会の礎となるご近所コミュニティーの再活性化を促進することで「互助のチカラ」を復活させ、孤独死問題を解決します。「市場の失敗」 理論が成立している領域こそ、パブリックセクター・ソーシャルセクターが担う領域です。
フードバンクポータル構想は、IBM社員のボランティア有志、ダイバーシティワールドの個人ボランティア有志、その他、協賛いただいた企業・団体のみなさまのチカラによって運営されています。
フードバンクポータル構想プロジェクトが巻き起こす7つのソーシャルインパクト
フードバンクポータル構想プロジェクトは、7つのソーシャルインパクトを巻き起こすことを目指しています。
フードバンク団体の活動が局所的にしか普及しない要因(仮説)
NPO法人等が運営するフードバンク活動は、法令・ガイダンスの遵守、リピュテーションリスクを考慮した厳格な運営により、関係者の負担が重く、局所的な展開に留まっていると想定しています。これらの課題を一気に解決できるのがフードバンクポータル構想であり、フードバンクポータルアプリ「Meshare(メシェア)」です。
各国の食品ロス関連法4本柱における法整備状況の比較
日本を含む先進国主要5カ国で食品ロスに関連する法整備状況を比較すると、日本の取り組みの遅れは顕著です。特に免責制度の有無は、日本におけるフードバンク活動の大きなハードルとなっています。食品寄付流通量世界一であるアメリカは、なんと日本の2500倍です。
出典:2021年2月「諸外国における食品の寄附の実態等に関する調査報告書」みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社 をFBP構想プロジェクトで更新 |
劇的な食品ロス削減と食品寄付流通量増大に向けた3本の矢
劇的な食品ロス削減と食品寄付流通量増大のためには、善きサマリア人の法整備は十分条件ではなく、ひとつの必要条件でしかない。こちらの3本の矢(必要条件)が出揃ってはじめて、達成できるものと考えます。
フードバンクポータル構想はSDGsの7つのゴールをカバー
「SDGs(SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS)」とは2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のGAOL・169のTARGETから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。
フードバンクポータル構想は「SDGs」の7つのゴールをカバーする取り組みです。
1 貧困をなくそう
2 飢餓をゼロに
8 働きがいも経済成長も
10 人や国の不平等をなくそう
11 住み続けられるまちづくりを
13 気候変動に具体的な対策を
17 パートナーシップで目標を達成しよう
フードバンクポータル構想に纏わる深刻な社会問題とは?
〜日本の賞味期限問題・食文化から食品の大量廃棄に至るまで〜
日本の食品ロスは年間約500~800万トンと推定され、これは世界の貧困国が必要とする食料援助量の約2倍であり、たった日本1国のみで遥かに上回る量を廃棄しているのです。つまり、日本の食品ロスの半分の量で、世界の飢餓をなくせるのです。
出典:2013年「FAOSTAT ”Food balance sheets” 産作物統計(普通作物・飼料作物・工芸農作物)」WFP |
日本は「消費者の過剰な反応」ともとられる食中毒に敏感な食文化社会であるがために、賞味期限前の食品であっても廃棄するという不可解な状況が発生、食品業界に大きな負担が発生しています。
出典:2016年度「進まぬ日本国内の食品ロス問題」朝日新聞 |
社会全体での食品廃棄物に関わる処理コストは2,777億円程度になるとの試算があります。廃棄コスト・廃棄量は家庭系が大半の約65%を占めています。つまり、日本の食品ロスの約65%は家庭ごみなのです。
出典:2014年3月「食品産業リサイクル状況等調査委託事業(リサイクル進捗状況に関する調査)報告書」三菱総合研究所 |
特にシングルマザー家庭を中心とする年収300万円以下の低所得者層のこどもに貧困状態が発生し続けており、悪化の一途を辿る深刻な社会問題となっています。指折りの先進国日本において6人に1人が「おなかがすいて眠れない」という、驚愕の事実です。
出典:2014年度「国民生活基礎調査」厚生労働省 |
都会はアブナイ、いや田舎だってアブナイ。日本は経済協力開発機構(OECD)「世界幸福度調査」の治安度において世界一であるが、幸福度は51位。「治安がよく安全な国」と言われる日本において、日本国民はご近所への警戒心が強すぎます。いつも気を抜かないことに越したことはありませんが、過剰な警戒心がご近所コミュニティの活性化を破壊しています。「となりのお宅へお醤油を借りに行く」なんてことは、とても珍しいことになっています。昔はご近所コミュニティが「街の治安を守る」効果もあったのです。「賞味期限が切れそうだ」、「料理を作りすぎちゃった」際に、気軽にご近所の方々へ分けることで、食品ロスを減らし、安心安全な社会の礎となるご近所コミュニティーの再活性化を促進しましょう。
出典:2018年度「世界幸福度調査」経済協力開発機構(OECD) |